ちょっと前に三遊亭小遊三・春風亭昇太二人会を見に行った。
うきうきした気分。開場は夕方6時。空腹。コンビニでお握りとお菓子とドリンクを買う。聞きながら食べるのだ。
入場。「ホール内は飲食禁止」 やられた。寄席でないのだ。慌てて通路に出て、開演までの短い時間にぱくぱく食べる。お握りと乳酸菌飲料がしみじみ合わない。もう時間がない。チョコレートは残す。心残り。
6:35、開演。前座は三遊亭小曲(こまがり)。地元大曲出身ということで大きな拍手をもらった。「へえいるんだ」という驚き。いずれ実力で拍手をもらえるようになって欲しいですね(上から目線でごめん)。
「一陽来復てなことを申しまして……」と古典的なマクラ。「一年は十三ヶ月なんだよ」「一月、二月、……十二月、正月。ほんとだ」 と莫迦兄弟の小話から、「牛ほめ」へ。ちょっと演じ分けが甘いかな。与太郎でもおじさんでもない、素の表情が見えてしまう。でも十八歳になったばかり(高校はどうしたんだ!)ということで期待の星です。坊主頭がよく似合う、いい男です。
ただし小遊三師には「秋田にいられない理由でもあったんでしょうか」といじられる。
6:54。昇太師登場。笑点では痛いネタを連発する昇太さんだが、枕はおもしろい! 大爆笑。身近な笑点話(田舎では笑点しか接点がないものね)からおばちゃん軍団にとり囲まれるエピソードまで。「莫迦と腹黒の間」なんて。噺は「壺算」。演技はうまいと思うが、あまり笑えないのだな、私は。周りはどかんどかんと笑っていましたよ。
中入り。7:45。食い付き兼ひざの曲芸、三増紋之助。これが一番盛り上がった! 独楽回しって、テレビで見ると「プロだからそんなものだろう」と思うが、目の前で見ると全然違う。手に汗を握ってしまう。客をステージに上げたり、トトロの綱渡りを見せたり、大サービス。音楽もトトロの曲がかかるのだ。仕舞いには通路に下りて大熱演。割れんばかりの拍手。これは主任はやりやすかろう。
8:05。主任、三遊亭小遊三師の出番。8:23までマクラをじっくり。やはり先代円楽師匠の話を振る。ようかんの銀紙をバナナのように剥いて食べる話。前も聞いたね。でもおもしろい。噺は「替わり目」。恥ずかしながら、初めて聞きました。酔ったふりが心地いいのと、夫婦の愛情が温かくていいんだなあ。
8:40終了。楽しい時間でした。チラシには”「古典」×「現代」=大∞笑”なんてちょっとセンスのないフレーズが載っている。新作はなかったよ。
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