クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦
親を名前で呼び捨てにする子供は許せない。その一点だけでこの漫画は読んでいない。
バラッドとかいうベタベタな題名の映画にもなったそうで、評判もいいので借りてみた。
最高。
まずプロットの基本はロミオとジュリエット。本人の意に反して、「お姫さまは政略結婚するのがお国のためです」なんて言うところが泣ける。
時代考証がすばらしい。NHKの時代劇に勝るとも劣らない。ちょっとした用語。たぶん子供はわからんだろうなあ、という語を流すように使う。曲輪(くるわ)の描写もいい。
戦場での部隊の使い方。槍の使い方。『クイズ面白ゼミナール』の本で、「雑兵は列になって槍を振り下ろして使う」とあった。それを初めて見た。
野原家の夫婦の愛情もストレートに表現されて、すかっとする。
「しんのすけのいない世界なんかに、未来があるか?!」
「わかった! 戦国時代でもどこでも、行ってやろうじゃないの!」
終盤。決死隊は私の涙腺をヒットする。
青空を眺めるのが好きな武士(でもとても強い)という存在が、心を打つ。
金打(きんちょう)で脇差をしんのすけに預けているのが、すばらしい伏線になっている。
そしてエンディング。
しんちゃんに泣かされるとは思わなかったよ。隠れた副題、青空侍。
「21世紀はお互いが好きになればいいんだよ」 名言。
おすすめマークほい! ★★★★★
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