245 色の名前で読み解く日本史 中江克己
図書館より。青春出版社、青春インテリジェンスシリーズ。
著者は日本史に詳しい染色研究家。百以上の伝統色の由来が語られる。
#当初、紅花は「呉の藍」と称されたが、それは当時、わが国で中国を呉と呼んでいたからである。「藍」とは植物の藍のことではなく、染料の総称だった。(それが「くれない」になった)
#燕の国の脂(紅)がすぐれていたので、「燕脂」の呼称が生まれ、のちに「臙脂」に変化した。
*粗い網目の明り取りの窓を「め」と呼び、篠竹(しのたけ)でできた「め」は「篠のめ」と呼ばれ、これから転じて「薄明かり」「夜明け」を「しののめ」と呼ぶようになり、「東雲」の字が当てられた。
#平安時代には青と緑の区別があいまいだった。色調は違うのに、当時は「青」も「青緑」も藍と黄檗(きはだ)で染めていたからだろう。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 1225 PTAをけっこうラクにたのしくする本 大塚玲子(2018.04.20)
- 1224 スマホの5分で人生は変わる 小山竜央(2018.04.19)
- 1223 超訳百人一首うた恋い。 杉田圭(2018.04.17)
- 1222 まんがで読破 坊っちゃん 夏目漱石(2018.04.13)
- 1221 広辞苑の中の掘り出し日本語 永江朗(2018.04.10)
コメント