« 275 ヘッテルとフエーテル マネー・ヘッタ・チャン | トップページ | 体重81.1kg 24.8% »

276 村上春樹の秘密 柘植光彦

 図書館より。アスキー新書。副題、ゼロからわかる作品と人生。

 ベテラン国文学者が、肩の力を抜いて村上春樹とその作品について語る本。
 一・二章は村上の人柄について語られる。村上本人は語ることと語らないことを厳然と区別する人なので、そうだったのかという発見がある。お父さんについて。ピーター・キャット時代について。陽子さんとの馴れ初めについて。

 三章はとれなかった芥川賞。四章以降は作品の分析。小人、メディウム(こちらとあちらをつなぐ霊媒)、異界、地震とオウム、双子の女の子などおなじみの村上ワールドの舞台装置についてやさしく解説してくれる。「やれやれ」は日本的無常観。
 お勧め。

#「団塊の世代」の多くは、一九四八年ネズミ年生まれなので、「鼠」という名前は「団塊の世代」を代表している。

*お伽話を読み解く理論はいくつかあるが、ロシアのウラジーミル・プロップのアイデアが有名だ。「31個の機能」と「7つの領域」があることを発見した。ドラゴンクエストはプロップの理論を参考に作られた。

*『浜辺のカフカ』のテーマの一つは「エディプス・コンプレックス」だが、父を殺した意識はなく、母と通じたことも甘美な体験として受け止められたため、悲劇になっていない。「オイディプス王」の物語は解体されている。

 「物語を解体」って書くと文学批評っぽいね。

|

« 275 ヘッテルとフエーテル マネー・ヘッタ・チャン | トップページ | 体重81.1kg 24.8% »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 275 ヘッテルとフエーテル マネー・ヘッタ・チャン | トップページ | 体重81.1kg 24.8% »