282 ホビット J・R・R・トールキン 山本史郎・訳
原書房。副題、ゆきてかえりし物語。第四版、注釈版。
1997年1刷り、この本は1998年の9刷り。13年前の本である。ファンタジー好きとしては一度読まねばならないと買ったものの、そのぶ厚さに負けて読まずにいた。
このたび地元の図書館が移転のためしばらく閉館している。そこでやっと手を出してみた。
おもしろい。こんなおもしろい本であったのか。登場人物たちの芝居がかった台詞廻し。主人公ビルボとドワーフたちの緊張感。前半は信頼しておらずただの契約で旅に出るが、例のあれを手に入れてからの持ち上げぶりがおかしい。
映画『ロード・オブ・ザ・リング』で圧倒的な存在感を示したゴラム(ゴクリ)はここで登場する。『LOTR』のフロドはビルボの甥に当たる。
その映画ゴクリの口癖は「いとしいしと(My precious)」であり、指輪に対する語りかけのように思われた。ところが本書では「僕チン」と、ずっと孤独だったので独り言を言うようになったと、自分への呼びかけになっている。
世界中の本から集められてきた挿絵が楽しい。ちょっと早く出しすぎてネタバレになっているきらいもあるけれど。269ページのロシア語版の挿絵で、ドワーフたちに「斥候に行ってこい」と言われて嫌々忍びこむビルボの表情がいい。
#サーラバイバイ
#(伝説のホビットはゴブリン王を棍棒で打って)首は数百ヤードすっ飛んで、ごろごろと兎穴に転がりこみました。こうして戦闘が集結すると同時に、ゴルフというゲームが誕生したわけです。
民明書房か。
#「キモい地下動物め、これには頭をひねるぞ」
ゴクリのこと。「キモい」って表現はもうあったっけ。
#(鷲にわしづかみされて)「ベーコンが急に箸につままれて、フライパンから棚に戻されるとどんな気持ちがするか、これでわかったよ」
箸?
#蜂蜜酒(ミード)
#妖精(エルフ)は矮人(ドワーフ)たちの尻を押しすようにして
誤字。
#銀の鋼(妖精の言葉では”ミスリル”と呼ばれます)
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