299 幸・不幸の分かれ道 土屋賢二
図書館より。東京書籍。
今まで大人の言うとおり真っ直ぐ生きてきたが、世の中の矛盾に直面し、これまでの価値観からちょっと背伸びをしたくなった中学生・高校生のための人生指南。
「仕事がなければ幸せか」
「自然に反してはいけないのか」
「権威のある人の言うことは正しいか」
「歴史や外国に学ばなければならないか」
など、一般に信じられていることに理路整然と反駁している。いつものユーモアは必死で抑えられている。
既存の価値観を否定したまま本は終盤に近づく。そろそろ新しい価値観、すなわち著者の意見が出てくるかな、と思わせたまま本書は終わる。
#(土屋)「イギリス人は自分のことをどんなにこき下ろされても怒らないんですか」
#(ピーター・バラカン)「そりゃあ、限度があります」
#「じゃあ、どんなことを言われたら怒るんですか」
#「やっぱりないかな」
#日本のテレビでは、女の人が何も必然性もなくレオタードで出てきて賞品を渡したり、意味もなく美人のアシスタントを司会の横においたりしますよね。でも、そういうことはイギリスなら許されないと思います。
プロフィールに切れがある。
#そのかたわらお茶の水女子大学の哲学教師として、35年にわたって哲学をはじめ、言葉遣い、生活態度、服装にいたるまで、学生に指導された。
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