はやぶさ 遙かなる帰還
つまらない。撮っていておもしろいと思っていたのであろうか。上映が終わったとき、
「なんだったんだ」
と思った。雪道を一時間もかけて運転し、ポップコーンを食べに来ただけだ。
おすすめマークほい! ★
台詞に頼らない重厚な演技を狙ったのであろうが、科学映画ではただの説明不足だ。フォックス版は的川先生役が効いていた。
よかった点はある。
メーカー(NECネッツエスアイ)に脚光を当てたこと。
朝日新聞(って言ってたよね)の永山悦子さん役のスタイルのよさ。
若い女の子のかわいらしさ(名前不明)。
うすださん。何度も巨大アンテナが登場。ロストしたはやぶさの電波を探すとき、ちゃんとビデオテープを使っていたのがよい。早送りという説明はなかったが。
エンドロール。糸川先生や川口先生の若いころの写真がたくさん。
(後日付記)エンドロールを作ったのは助監督助手で、評判がいいとのこと。よかったね助手! 監督と比べて。
渡辺謙に気を使い過ぎ。「はやぶさ」というよりも「やまぐち」という映画。
川口プロマネと國中先生そしてNECの人以外の研究者は空気。
「このエピソードを実写で見たい」といういいところで暗転してばかり。
大気圏突入のいいところで、どうして女性のアップを映すの。東映もフォックスも。CGで燃えて、カメラマンが発見して、NASAの画像になって、和歌山大が「きたー」「おかえりー」って言っていればいいではないか。
川口PMは元体操選手の小柄な人なのだが、ケンの腹回りが気になる。
丸川(的川先生)が「太陽系の起源なんて知ってどうするんだ」と言われて、納得するよう言い返せずにただ頭を下げるだけなんて、科学者ではない。
フォックス版だって「ここをこうしたら」「あれがない」と不満ばかりであったが、東映版は「こうしたらよくなる」という域に達していない。ひたすら駄作である。おもしろくしようという気がまったく見えない。対象への愛情を感じない。
「はやぶさに地球を見せてあげたい」のところで私は泣いたけれど、それは子供の手紙を見たからだ。
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