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537 ダーウィンの思想 内井惣七

 図書館より。岩波新書。副題、人間と動物のあいだ。

 ダーウィンは進化論を唱えたが、それは人間と動物に絶対的な境界はなく、人間は動物の一種であるということを意味する。それは神が人を作ったキリスト教の教えに反する。それがわかっているからこそダーウィンは論の発表に慎重であった。人間が動物と連続的なものだとすると、どうして人間だけが知性と道徳を持っているのか。そんな思想面に重点を置いた一冊。著者は動物学者ではなく哲学者である。

#あなたが自分の心を説明する仕方を見ていると、わたしのこともきっと例の属(よくわからないけど、類人猿属かしら)の一標本としてしか見ていないのでしょうね。あなたはわたしについて学説を作り、わたしがすねたり怒ったりしたら、「これは何を証明するのだろう」としか考えないのでしょう。それは、たいそう立派な哲学的考察ですこと。
 のちに妻となるエマ・ウェッジウッド。ダーウィンは唐変木。

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