567 まんがで読破 変身 カフカ
図書館より。イースト・プレス。漫画、バラエティ・アートワークス。
プロローグを除くと、ザムザが毒虫になるのは本を半分過ぎてから。セールスマンとしての奮闘、恋人ミレナとの束の間の幸福、そして家族のためにミレナの求婚を断る伏線を丁寧に積み上げる。
そして変身。特に妹グレーテの手のひらを返すような態度が胸を突く。主人公の耳が大きくカフカそっくりなのもいい工夫だ。
問題はラストシーン。荘子の胡蝶の夢が引用される。そんな莫迦な。原典にそんな場面はないはずだ。これで言いたいことがめちゃめちゃになってしまった。
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