図書館より。プレイス。副題、英語教師に読んでほしい10の話。
河合塾の二人が英文法についてざっくばらんに対談した『現代英語教育』の連載の書籍化。丸暗記でなくて言葉のもともとの意味から膨らまして意味にたどり着くというスタンスが一貫している。
*may as wellは一人称で使うことが多く、「~した方がよさそうだね」「さてと、このへんで~しますか」という感じで使う。may wellは現代英語では「その可能性は十分ある」「きっと~だろう」の意味で用いられる。
*レストランで注文したものが運ばれて来る。コーヒーは誰が注文したのか。そんなとき客は"I'm the coffee."と言う。"I'm the (person who has ordered) coffee."
*「ターミナル・ホテル」は「死にかかった人たちを泊めるホテル」
*アスペクト(相)は「動作や状態のありようを表す概念」で、単純相・進行相・完了相の三つがある
*「法」は事柄に対する話し手の気持ち、心的態度を表す手段としての動詞の語形。だから英語で言ったらmood。叙実法(直説法)、命令法、仮定法の三つ。
#"Let's take the subway." / "Let's take a taxi."
地下鉄は乗るべき路線が決まっているが、タクシーはどのクルマでもよい。
*総称のthe; The owl is a wise bird.と言えば、フクロウにだけスポットライトが当たり、ほかの鳥には当たっていないイメージ。ただし、一般論を述べる際の最も口語的な言い方はOwls are wise birds.である。
*play pianoは具体的な楽器でなく、「プロとしてピアノを弾いている」「ピアノを弾くという役割を担っている」という抽象的なニュアンス
*不定冠詞のaは、ひとつのまとまりという性質を与える。「山」「川」を絵に描いてと言われればそれとわかる絵が描ける。しかし「家具」を描いてと言われても、たんすを描く人あり、テーブルを描く人あり、一つに決まらない。だからfurnitureにaをつけることはできない。
*Do you have the time?(何時かわかりますか)
*Do you have time?(お暇ですか) ある女子大生がアメリカの酒場で誘惑されていると思い込んだ。
*先行詞に「人」が立っているように見えても、それが地位・職業・性質・状態を表している場合には、非制限用法のwhichを使う。She seemed shy, which in fact she was not. / She was modest, which he liked young women to be.
*the reason whyと言ってthe way howと言わないのは単にそう言わないから。
*instead ofはもともとin the stead ofで、in stead ofになり、ついに2単語になった。
*日本人が苦手なthの発音は、「さしすせそ」を舌を出しながら言え、で済んでしまう。次に舌を噛みながら「ざじずぜぞ」と発音させる。
*発音よりイントネーション(抑揚)、リエゾン(語連結)、アシミレーション(音声同化)の方が大事。
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