690 まんがで読破 自由論 ミル
図書館より。イースト・プレス。漫画、バラエティ・アートワークス。
無神論者の弁護をする話と、教育の義務化(国費負担)を訴える話の二編からなる。
素晴らしい、ミル。今さらだが、なんて歯切れのいい弁論。漫画家もこの本を読みこなしているということであろう。
*社会では道徳や慣習が判断の基準となりますが、それらは結局のところ多数の人の定めた基準に過ぎず、むしろこれこそが個人の自由が不当に干渉される原因となっているのではないでしょうか? そこで私は個人の自由を守る一つの絶対的な原則を提案します。それは「個人の自由に干渉することが正当となるのは、その干渉が自衛を目的としている場合だけである」ということです!
*近年都市部の労働者階級の人口増加に比例して窃盗・殺人などの犯罪が多発しており、国の治安悪化が懸念されています。このような治安悪化の原因には失業や貧困問題による各社社会の形成…そして家庭環境の荒廃が挙げられ、その改善策として教育による矯正が有効であると考えます
*たしかに教育によって国民の生活を今すぐ改善することはできません。しかしそのなかから個性豊かで優秀な人材が育ち、国の文化や経済に貢献するようになれば生活水準に向上につながる。つまり将来的に国民の生活改善につながるのです。
教育の必要性について見事に喝破している。
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