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778 まんがで読破 百人一首-新版- バラエティ・アートワークス

 図書館より。イースト・プレス。

 なぜ新版がでたかはわからない。絵は『奥の細道』の人。
 プロローグで引きつけられる。第一首を飾る天智天皇が農民を労って詠んだ歌。そして明快な解説から、美麗な扉絵。女官の黒髪を美しく描いている。

 絵もそうだがコンセプトがすばらしい。性狷介な定家は、何を思ってこの百首を選んだか。貴族文化の初めである天智天皇に始まり、喧嘩別れしたパトロンの後鳥羽帝・順徳帝の歌で終わる。後鳥羽上皇は承久の乱の首謀者であり、これは貴族から武士への政権交代にとどめを刺したのだ。退場する貴族社会への挽歌が百人一首ということであろう。

 『蜻蛉日記』の道綱母が浮気に悩む美人としてフィーチャーされているのがおもしろい。

  

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