928 私と三人息子は発達障害です。何か? 笹森理絵
図書館より。廣済堂出版。副題、育つ力と育てる力。
息子三人とお母さんが全員発達障害だった、という一家の物語。自分に発達凸凹(でこぼこ)があるから発達障害に理解があるという点が幸運。発達障害の「興味のあるものには周りの空気を読まず一点突破」という特徴を最大限に生かしてお母さんは育児に邁進する。
長男が受けたいじめのために学校を信じたいが信じられないジレンマが痛々しい。
*「脳というのはね、その中に入っているものしかないんですよ。だから、脳に入っていないことはできないんです」(医者)
*なるほど、ほっぴーの頭の中には『他人に優しく接することで感じる気持ちが入っていない』というわけ。
告知。障害を「じいちゃんのじいちゃんの、ずーっと前のご先祖様から受け継いできた脳みその形のクセ」とざっくり説明する。
#「いいこともあるんだよね? ADHDで」
*「そうやで。確かに小さい頃は怒られることもようさんあるけど、大人になったらこれがいいことにも使えるようになるねん。お母さんがそうやろ? あっちでもこっちでも、どんな遠いところでも、こうや!と思ったら、一人でどんどんクルマに乗って動けるやろ? よそのお母さん、できる?」
#「気にしすぎ」はNGワード
悩んでいる本人や保護者に対して、「気にしすぎ」と気休めを言われることがあるが、本人たちは必死で読み取ろう、気にしよう、とがんばっているが、その読みがずれているから苦しんでいるのだ。
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