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922 ぜひ知っておきたい食品の包装 茂木幸夫・山本敞・太田静行

 図書館より。幸書房。

 食品の包装についてまじめに語った本。ただし一般にもわかるように実物を多く挙げ、図や写真も豊富で、言葉もなるべく平易に配慮されている。
 何気ないパッケージにも、ガスバリア性(空気を通さない性質)や吸水性、スクイズ性(絞り出せること)など吟味された素材が使われれていることがわかり、頭が下がる。

*第二次世界大戦で機関銃が錆びないように包装材が使われていたが、終戦で使い途を失った。メーカーの従業員の奥さん、サラさんとアンさんがピクニックのサラダを包むときにその包装材を使い、奥さんの名前はヘブライ語でそれぞれ「王女」「華麗」を表すことから、「華麗な王女様」をイメージして「サランラップ」の名前がつけられた。

*ゲーベルトップ型容器; 牛乳などに使われる、屋根型の容器。

*「味の素」が売上を上げるために穴を大きくしたというのは事実と違う。技術の発展で不純物を含まない大きい結晶を作ることができるようになり、目詰りしないように穴を大きくした。

 マヨネーズのライバルとの戦いがおもしろい。まず「Q社」という字面で笑ってしまう。Q社は先発であり容器に特許を取っている。ボトルに角がなく、中身を出しやすく、油が分離しにくい。キャップも円筒形で、A社は台形キャップで滑りやすい。だがA社は星形の「スパウト」を絞り出し口に取り付け、絞り出した形は「賑やかなギャザリング」となり、おいしそうに見えた。
 言うまでもないが、QとAとはキューピーと味の素のことである。

  

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