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945 哲学者にならない方法 土屋賢二

 図書館より。東京書籍。

 退官された土屋先生が人生を振り返る。汚い寮、麻雀とジャズに明け暮れた日々、ハイデガーやウィトゲンシュタインとの出会い。
 東大法学部であるから周りはみんな官僚になるものと思っているのに、あえて哲学への道を進む姿が格好いい。

 『新世界』を聞いて。
#わたしの全身を感動が貫き、この世界にこんなにすごいものがあることに驚きと喜びを感じて、音楽がとてつもなく貴重なものに思えた。もしこういう音楽のレコードと高級車のどちらかをやると言われたら、迷わず、高級車をもらうだろう。
 そして「それを売ってレコードを買えるだけ買うだろう。」と続く。こういう決まり文句からのずらしは真似しようと思っても難しい。

#彼の全財産は、どてらとラジオだけだった(この二つも合法的に入手したかどうか疑わしい)。その貧乏ぶりは、目をおおうばかりであったが、われわれの部屋の中では目立たなかった。それは目をおおっていたからではなく、全員同じような経済状態だったからだ。
 これも決まり文句からずらしている。

#実際、わたしの部屋から、大学を中退してプロの雀士になった者さえいる。
 井出洋介氏のことではないか。

#すべての可能性を尽くしたつもりでも、なお未知の可能性がある。それに気づき、それを見つけるのにまさる喜びはない。哲学は(他の学問も)、まさにそれを見つけるのが仕事なのだ。その意味で、あらゆる学問は快感の宝庫である。
 名言。

  

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