982 ヒドゥンカリキュラム入門 多賀一郎
図書館より。明治図書。副題、学級崩壊を防ぐ見えない教育力。
学校にはカリキュラムがあり、全国それに沿って授業が行なわれているが、文章化されていない暗黙のカリキュラムがある。それがヒドゥンカリキュラムである。教師が「時間を守ろう」と言っておいてチャイムが鳴っても授業を続けては、「時間なんて守らなくていいよ」と教えているのと同じである。ベテランと若い教師、同じことをしているようでもベテランは経験則から常にヒドゥンカリキュラムという技術を駆使しているのである。
*クジラ聞き; 相手の話を丸呑みするように聞く。反対語はイワシ聞き。
*保護者会で「ラヴ・ユー・フォーエバー」(ロバート・マンチ)を読み聞かせしたら、ほぼ全員が泣いた。
*最初の参観日から学級崩壊が始まる; 若い先生を不安に思っていた保護者は、参観日にそのことを確かめにやってくる。授業を見て、先生に対する評価を確定して、家で子供に言う。「あなたの先生は、だめね。」と。
*教師の注意の声が、授業のじゃまをすることがある; 「しっ」という動作。背中を軽く押す。出ている不要なノートをしまう。筆箱を開ける合図をする。背中に手をおいておしゃべりを止める。
*「大きなかぶ」で動作化をしていたら一人の子供が気張りすぎてうんちを漏らした。「〇〇ちゃんは、本当に思いっきり力を入れたから、出ちゃったんだね。がんばったね。すごいなあ。このぐらいみんなで力を入れたんだろうね。」
#「ほら、彼の間違いでみんなは改めて学び直しができましたね。だから、間違いは大切なんですよ」
#いじめられている子どもは、笑います。笑わなければ自分がみじめだからです。場合によっては、本当にいじめている相手のことを笑っているときがあります。(略)心が傷ついた子どもも笑います。傷ついていることを傷つけた相手に悟られないようにするためです。
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