1097 まんがで読破 万葉集
図書館より。イースト・プレス。漫画、バラエティ・アートワークス。
初期の時代、人麻呂の時代、旅人・憶良の時代、奈良時代と四つに分けて万葉集を紹介する。
素晴らしいのは構成である。有名な歌をピックアップするだけではなく、時代ごとの内容・特徴の変遷を説いているのだ。これには相当の勇気と学識が必要であろう。元ネタの本があるのか、編集者が優れているか、どちらかであろう。
また大伴旅人と山上憶良に友誼があり、お互い歌を磨いていたことや、万葉集の編者と言われる大伴家持は旅人の嫡男であることなど、歌人同士の関係が描かれて頭に入って来やすい。
#験(しるし)なき物を思はずは一坏(ひとつき)の濁れる酒を飲むべくあるらし
#この世にし楽しくあらば来む世には虫にも鳥にも我はなりなむ(ともに旅人)
万葉仮名はさておいて、千年以上前の歌をほぼそのまま理解できるとは、日本語は素晴らしい。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 1572 ザ・パターン・シーカー サイモン・バロン=コーエン(2023.06.06)
- 1571 そろそろタイムマシンで未来へ行けますか? 齊田興哉(2023.05.30)
- 1570 変わる日本語それでも変わらない日本語 塩田雄大(2023.05.26)
- 1569 目玉焼きの丸かじり 東海林さだお(2023.05.25)
- 1568 トキワ荘マンガミュージアム コロナ・ブックス編集部(2023.05.23)
コメント