1106 リサイクル幻想 武田邦彦
図書館より。文春新書。
著者は材料工学の専門家。「リサイクルってなんとなく環境に優しそうだよね」という甘い幻想を徹底的なリアリズムで打ち崩す。例えばプラスチックをリサイクルした廃プラスチックを使うと、他の手段よりも十倍から五十倍のコストがかかる。処理に石油が必要になるし、トラックで運べばゴムや鉄板を多く使うことになる。プラスチックは燃やした方がいい、という理論。
大きなスケールで考えていくと、無限にあるのは太陽エネルギーだけ。これからの循環型社会ではできるだけ太陽エネルギーだけを使って生活する。植物は太陽エネルギーで育つから、紙や木をリサイクルする必要はなく、焼却してその熱で発電するのが望ましい、とのこと。
*熱い鉄板の上に灯油を垂らし、蒸発させるのが石油ファンヒーター
*北半球にある温帯地方の大きな島国といえば日本だけ
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