1107 みんなのなやみ 重松清
図書館より。新潮文庫。
いけないことにはまってしまった男の子の話がおもしろい。高3だが大学生の彼女がいる。高校生のくせにクラブで知り合ったそうな。進学校なので受験に備えて「しばらく会えない」と断ったら彼女は怒り出して、二週間に一度は(親をだまして)ホテルに泊まることを約束させられた。
*彼女はとても[検閲]が好きで、ホテル代も彼女持ちです。ぼくもそこにハマったようなところもありますが、いずれ別れるつもりだったので、困り果てています。
*なんとなくうしろめたいし、うまく別れるにはどうしたらいいか、彼女には強く言えずに困っています。隼人くん(17歳)高3・東京都
「ぼくもそこにハマった」という正直さがかわいらしい。根はわるい奴ではないのであろう。でも、もげろ。
次の言葉の切れ味にはうなるしかない。クラスで悪口を言う悪リーダーについて、親に「知らん顔をしろ」と言われた子供への返事。
#これは、親が「知らん顔」をしているんだ。
#子どもに「知らん顔」をしろと言うときに、親自身が知らん顔をしている。「ほうっておけ」と言うときの親が子供をほうっておいて、「気にするな」と言うときの親のほうが気にしていない。鏡なんだ、言葉って。
*学歴は「特別な才能を持たない人の、最後の武器」
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