1150 街場の教育論 内田樹
図書館より。ミシマ社。
現場の教員を応援するために書かれた本だそうだ。だが教育改革の処方箋があるわけではない。「教育は惰性の強い制度である」「教育改革は現場の努力でしかなされない」とトップダウンの改革にはあくまでも冷ややかである。
例え話と抽象論を噛み砕いて、時間をおいて、読者が何をひらめくかが試される本であろう。
#「学び」というのは自分には理解できない「高み」にいる人に呼び寄せられて、その人がしている「ゲーム」に巻き込まれるという形で進行します。
#この「巻き込まれ」が成就するためには、自分の手持ちの価値判断の「ものさし」ではその価値を考量できないものがあるということを認めなければいけません。
#知的負荷の少ない説明に人は飛びつきます。
大笑い。
#「ファシリテイト」するというのは「仕切る」とは違いますよ。むしろ「受ける」です。誰も理解できないジョークにもニッコリ笑ってあげるとか。
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