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1230 シカゴ育ち スチュアート・ダイベック

 県立図書館より。白水Uブックス。訳・柴田元幸。

 ラジオ番組「メロディアスライブラリー」で「冬のショパン」が採り上げられていた。主人公はアパートに暮らす男の子マイケル。大家さんのキュビアックの娘マーシーはピアノを学んで都会の音楽大学に行ったはずが、妊娠して帰ってきた。子供の親が誰か言おうとしない。マイケルの祖父ジャ=ジャは放浪癖があるが、今は体が弱って毎日のように足をバケツのお湯につけている。マーシーは「昔、泣いていた声はあなたでしょう」と推測するが実はその声は…。

 すっかり粗筋を書いてしまったが、この本にはストーリーを楽しむ物語はない。心をナイフでえぐってくるような描写をひたすら叩きつけてくる。舞台はシカゴで、登場人物の半数は東欧やアラブなどエスニックなルーツを持つ。そんなマスを内包するシカゴに生きる人達の物語。
 訳者が、これまで訳した中で一番面白い(という意味のことを)と絶賛している。

 「ジャ=ジャ」はポーランド語の祖父という言葉から来た愛称。日本語では「じっちゃん」「じいじ」か。洋の東西を越えて響きが似ているのが面白い。

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