1134 漢字検定のアホらしさ 高島俊男
図書館より。連合出版。お言葉ですが…別巻3。
#聞けば二級までは略字(常用漢字表字体)でなければ正当とみなされないよし。たぶん略字しか知らないやつが採点員をやるのだろう。
#丸谷才一先生が「文藝」「保證」などと書くのも無論バツである。
また「漢字検定の問題の作者たちには、言葉のレベルの感覚がまるでない」と断罪する。
「船頭さんは簑笠を付けていた」の「蓑笠」の音読みを示せ、という問題がある。
#「船頭さん」には「船頭さん」にふさわしい、つりあいのとれた言葉というものがある。「簑笠(さりゅう)」は「孤舟簑笠の翁」とでも言う時に使う言葉だ。
ほかの話では「滝沢馬琴」という表記に疑問を呈す。本名は「滝沢解(とく)」で、戯作者としての芸名が「曲亭馬琴」なのである。本名と芸名をくっつけるであろうか。筆者は「森林太郎、筆号は鴎外」「夏目金之助、筆号は漱石」の筆号との混同が起こったのではないか、とする。
*(講談社)出版研究所は、種々の理由で出世コースから落ちこぼれた中年以上の編集者のたまり場のようなところであった。
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