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1228 オシムの伝言 千田善

 図書館より。みすず書房。

 名プレーヤー、世界的な名監督であり、数学を学び哲学的な発言をする個性派監督、イビチャ・オシム(イビチャなのかイビツァなのかというエピソードもある)。そのオシム監督の通訳として、そして本人もサッカー好きとして、魂をぶつけ合った三年間の記録は胸を打つ。
 ジャーナリストらしくユーゴスラビアという国の解体については正面から向き合っている。
 オシム監督解任の原因になった脳梗塞のドキュメントは生々しくて、それまでこの本は少しずつ読んでいたのだが、後半は一気に読んだ。

*(必死で通訳していると)「通訳が間違ってばかりで練習が進まない。そのうち自分が日本語をマスターして直接指示できるようにしたい」とニヤリ。仕方がないのでそのまま日本語に訳した。オシム流のジョークなのだが、記者たちは真剣にメモするばかり。実際に「オシム、通訳体制に不満」という記事が出た。

*現役時代は華麗なドリブラーだった。ニックネームは「シュワーボ」(ドイツ人)。
*芸術的なフェイントが「まるでワルツを踊っているようだ」と「グルバビツァ(スタジアム名)のシュトラウス」と呼ばれるようになる。
*南ドイツのシュワーベン人が語源のシュワーボは、金髪だったオシム少年の子供の頃からのあだ名だった。舞浜のオシム家で、夏休みにヨーロッパから来た孫が、「あのね、シュワーボ」と呼んでいるので不思議な感じがしたものだ。

*例えば「青赤黄」対「白緑」組のゲームで、監督がいきなり日本語で「キイロ!」と
叫ぶ。すると「赤青」対「黄白緑」の対戦に変わる。

*「わたしのアタマは、理髪店に行くためだけにあるわけではない」 監督やコーチを仕事にするならば、自分がまずアイデアを持てという指導者論である。

*(成田空港で)車椅子で搭乗口に向かうことになったが、普通サイズではおしりがおさまらない。困ったなあと思っていたら、誰かが大きな車いすを持ってきてくれた。後で聞いたら、この特大の車いすを探してきたのは反町康治・五輪代表監督だったそうだ。
 反町さんは全日空の社員でフリューゲルスの選手だった。

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