1133 大長編ドラえもん 3のび太の大魔境 4海底鬼岩城 7鉄人兵団） 藤子・F・不二雄

　図書館より。小学館てんとう虫コミックス。

VOL.3『のび太の大魔境』
　不思議な犬ペコにいざなわれてバウワンコ帝国に行く。
　トイレに行ったりひみつ道具に助けられたりと癇癪を起こしたジャイアンが道具を置いていくことを提案（命令）し、ピンチになると
＃いわなくても顔にかいてあらあ。おまえが悪いおまえが悪いってな！
＃船をこわしたのもの村をおいだされたのもみんなみ～んなおれのせいですよ!!
＃どうせおれはもともときらわれものなんだ!!
　と全力ですねてしまう。「ねよう。（寝よう）」と冷静なドラ。

VOL.4 『のび太の海底鬼岩城』
　前半の「もし人間が（テキオー灯を使って）海中に適応できたら」の世界がすばらしい。海底の山をバギーで走り回る様子は楽しげで、水中でトイレや手洗いにこだわるところは知的でさえある。まさにＳＦ。
　子供のころ読んで胸を動かされた「バギーちゃん」の最期。小惑星探査機「はやぶさ」など「魂を持った機械」に弱いのはこれが原体験なのかもしれない。きっとそうだ。

VOL.7 『のび太と鉄人兵団』
　謎のロボット少女は地球を侵略するロボットのスパイであった。
　
　しずちゃんとリルルの交流が熱い。
＃まるっきり人間の歴史をくりかえしてるみたい。神様もがっかりなさったでしょうね。
＃もうあんたなんかしらない!!
＃やっぱりほっとけないわ…。
＃うちなさい！　わたしをとめるにはうつしかないわよ。早くうちなさいよ!!　うって!!　いくじなし!!（これはリルルからのび太に）
＃すばらしいと思わない？　ほんとの天国づくりに役だてるなんて。

　最後の決戦前に鉄人が見晴らしをよくするために森を焼く。この絶望感。