1204 朝ドラには働く女子の本音が詰まってる 矢部万紀子
図書館より。ちくま新書。
朝ドラは「何者かになろうとするお転婆の物語」と喝破する。
ここにはいくつかの階層がある。まずは女子飲み会で「あの俳優がよかった」「あの台詞がよかった」とおしゃべり。
続いてはそのドラマの意味は何だったのか考察する。例えば「ひよっこ」は普通の人の目から見た高度経済成長。「あまちゃん」は「誰にでもアイドルがいる」。「ちりとてちん」は名作寸前だったのに土壇場で子供ができたので噺家を退職してしまった。「まれ」は「いつしか成功」のパターンばかりで「なめてんのか」
そして奥底にあるのは、女性が、その地位の低い日本社会のなかで生きていくなかでどんな辛さがあるのか、そしてその問題に対してどう立ち向かうのか、である。
著者は朝日新聞関係で育ったコラムニスト。その軽やかな文章。硬質な文章が書ける人が崩して書くとこうなる、という好例だ。
基本は現在形の常体。「する。」「思う。」と簡潔。
体言止めが多い。「あまちゃんでない話。」「最後の決め台詞。」「サイダーを飲む加納。」
歌詞は笑いを取りに行く。「愛の言葉をリールー。シャイなハートがどーきどき。あの日観てたっ、サウンドオブミュージック、まぶた閉じればよみがえるぅー」
#主題歌のタイトルが「若い広場」と知って、同名の番組が、昭和の時代にNHKの教育テレビで長く放映されていたなあ
*おまえ力(りょく); 木村という人は、人との距離をいきなり縮める天才だと思う。
#自由ってなんですか? みんなが好き勝手なことをすることですか? やなことはやらないってことですか?
#自由って、自分で選ぶってことでしょ
「ひよっこ」みね子の名台詞。
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