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ノマドランド

 アカデミー賞受賞作。
 イオンシネマのチケットの権利があるので一時間のドライブ。帰り道にフェラーリとすれ違う。

 主人公は鉱山が廃れて故郷を失った短期労働者。「ホームレスじゃないわ、ハウスレスよ」 建物の家屋はないが、帰るところはある。それはクルマ。アマゾン、厨房、公園の掃除など仕事を転々とする。ヴァンの後ろで寝て、料理をし、フルートを吹き、排泄をする。
 ときにはノマドたちの集会所で暮らす。コーヒーを飲み、歌を歌う。岩だらけの公園で岩を見て、動物園で大蛇を体に巻きつけて悲鳴を上げる喜び。

 ドラマは起きない。強いて言えば息子に呼ばれてノマドを止めたおじさんに"I like you."と求婚されることと、余命いくばくの仲間がイワツバメの群舞の動画を寄こすところ。これは想像だけれどほかのスタッフが「面白いことしましょうよ」と提案するも監督はただひたすら首を横に振ったのではないだろうか。

 主演フランシス・マクドーマンドの役者魂に感服する。ノーメイク。短髪もあり耳に輪っかがなければすぐに女性とはわからない。山歩きの中で全裸「浮いて待て」。あの歳であの姿はなかなかできることではない。

 結婚式のポエムで「人は必ず死ぬがこの輝いた夏の日があったことは永遠である」。そんな暗いことを言うのか。結婚式で。言っていることは『男の操』。

 最後に夫と住んでいた家に戻るが、やはり何も起きない。抑制の映画。

 面白い映画ではない。しかし心に残る映画である。

おすすめマークほい! ★★★★

【後日付記】三つから四つにしました。(2021-12-11) この映画を思い出すことが多いから。

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