1291 織田信長の家臣団 和田裕弘
図書館より。中公新書。副題、派閥と人間関係。お名前は「やすひろ」と読む。
その名の通り信長の家来や陪臣をひたすら並べていく。歴史書は良質なのといい加減なのがあるので家系図も合わせてにらめっこをしていたのであろう。年齢も計算して辻褄が合うかどうか点検している。その労力に頭が下がる。
戦国時代は裏切るか裏切られるか。契約社会でない日本はその担保を婚姻関係に求めた。佐久間信盛は万能な宿老だが積極的に婚姻関係を結んでいないため簡単に追放になった。
明智光秀はなぜ信長を襲ったか。
#稲葉家の記録には「信長は光秀の頭を二、三回打擲し、この時、付髪も打ち落された」とし、これが反逆の原因となったと記している。
出た。エグスプロージョンのダンスそのままである。荒木村重や松永久秀は独立を求めて叛したが、光秀は「信長を殺したかった」のである(!)。
#新陰流の太刀の極意も相伝していた信忠は「敵軍の中に入り、兵法の古流・当流秘伝の術、英傑の一太刀の奥義を尽くし、切って回って敵勢をなぎ倒す」活躍をしていたあ、光秀軍は隣接する近衛前久邸の屋根に上り、信忠勢を見下ろすかたちで弓・鉄砲を撃ちかけた。
光秀は戦上手。
またひいきの滝川一益にも一章を割いているのがうれしい。
*柴田勝家と和田惟政は親友
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