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1304 昭和のアニメ奮闘記 南正時

 図書館より。天夢人。副題、伝説のアニメーターたちが若かりし頃の物語。『なつぞら』より先にこれを読んでおけば『なつぞら』を見たであろう。

 筆者は福井の鉄道写真マニアで漫画映画ファン。名古屋でアニメサークルを作っているうちに東京で働くことを決意。東映動画、Aプロダクションを訪れ、Aプロに入社する。在籍はたった三年半であった。部署が制作ということで、伝説の人物たちと出会うことになる。巨人の星を作るときは写真の腕を生かして選手や後楽園球場、選手寮の資料写真を撮る。沢村投手の出征シーンのために宇治山田に赴く。ミユキ野球教室の越智正典アナウンサーに取材したのも興味深い。
 太陽の王子ホルスの大冒険は売れなくて大塚康生と高畑勲は東映にいづらくなった。
 ムーミンは評判はよかったが契約の関係で虫プロに変わったら「かわいくなくなった」「絵を前に戻して」とクレームが来た。

*P3サイズと言われる大型動画用紙におのおの『巨人の星』のキャラクターを描き、それを同サイズのセルにトレス、彩色してセル画に仕上げたものを(クルマのドアに)貼り付ける
#かくして『巨人の星』の宣伝カーのようなクルマは隊列を組んで熱海に到着、そのまま海岸沿いの道路をパレードした。観光客は大喜びで盛んにカメラを向けてやんやの拍手喝采。

#MBはね、エキゾーストさえ水面から出ていれば水中走行できるんだ
#多摩川ジープ水没事件。

 その後著者はアニメを離れ、SL写真家として独立する。ケイブンシャ『機関車・電車大百科』監修。またテレビ朝日開局25周年特別番組『ドラえもん・ヨーロッパ鉄道の旅』はシンエイ動画から著者に声がかかって完成したもの。

 NHK連続テレビ小説『なつぞら』を私は見ていないのだが、そのモデルが誰か解説する。架空のアニメ『三代目カポネ』は『ルパン三世』のことである。『神をつかんだ少年クリフ』は興行的に失敗し、スタッフは追い出されて『マコプロダクション』を作る。クリフはホルスであり、マコプロはAプロである。

 東映動画と虫プロで活躍したアニメーター、中村和子さんが美人だ。手塚治虫は親しみを込めて「わっこ」と呼び、中村も手塚のアニメーション創作を支え、手塚が亡くなると中村は引退した。

*(ひこねのりおさんは)「カールおじさん」と呼ばれている。実際のひこねさんはカールおじさんにそっくりなのだから。
 カールおじさん、きのこたけのこの「たぬ坊・うさっぺ」、明治うがい薬のカバくん、サントリーのパピプペンギンズを生み出した。

 宮崎駿、近藤喜文、高畑勲、吉田すずか、笹川ひろし、岡本茉利らの若いころの写真が大量にある。カメラマンはいいな。


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