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1399 母音と子音 ピーター・ラディフォギッド サンドラ・ディズナー

 図書館より。開拓社。田村幸誠・貞光宮城、訳。副題、音声学の世界に踏み出そう。

 2006年に亡くなった音声学の巨人の入門書(と言っても本格的だが)を物理学の友人の助けを借りて日本語化した。内容は難解な部分もあるが、著者のエッセイ的なほのぼのユーモアが読み手の緊張をほぐしてくれる。
 ライフワークの「ことば音」フィールドワークの成果もウェブページで聞くことができる。(メモを忘れた!)

#t∫のように閉鎖音の後に摩擦音が続く組み合わせは破擦音(affricate)と呼ばれる。

#Alveolar ridge 歯茎

*アメリカ英語とBBC英語のたいていの場合において、rotの最初の'r'を発音してみて容易に感じることができる部分は舌の両側と大臼歯の接触

*thinkのθ; アメリカ英語話者の大半は、特に西海岸や中西部出身の話者は舌尖(ぜっせん)を歯の間、つまり下の歯に載せ、上の前歯にほとんどつきそうな形で調音している。一方、イギリス英語の話者は舌尖は口の中に収まった形、前歯のすぐ後ろで聴音されている(まるで、イギリス英語話者が舌を突き出すのは失礼なことと思っているようだ)。

*buttonの't'; 声門閉鎖音

*スプーナ誤法; Our dear old queen(我が親愛なる女王様)と言うのをOur queer old dean(変人の学部長)と間違っていってしまうようなものである。
 言いたいことはそこではなくて、スプーナリズムはあっても、catをactと間違うようなことはないから、人は話すときに一つ一つの「ことば音」を考えているのではなく、音節のような単位でことばの産出を行なっていると考えられる。

#音節を母音と子音に分解することは自然なことではない
 表音文字のアルファベットが発明されたのはたった一度だけである。そしてその文字数を少なくできるという利便性ゆえに多くの言語に採用されたのは奇跡だ。

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