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1450 私たちのサステイナビリティ 工藤尚悟

 岩波ジュニア新書。副題、まもり、つくり、次世代につなげる。

 昨今、SDGsという言葉を聞かない日はない。S、サステイナブルとはどういうことだろうか。学問は言葉の定義をしないと始まらない。その始まりについて考える。副題の「まもり、つくり、つなげる」というスローガンを掲げ、ふんわりした説明のまま、この本は終わる。

*サステイナビリティ学は、サステイナビリティという価値観をその中心に置いており、この達成のために必要な知見を生み出すことをミッションとしています。これがどのようなことなのかを理解するには、開発学と平和学という分野を参照するとわかりやすいです。開発学も平和学もそれぞれに「開発」と「平和」という概念をその中心に置き、それを分析対象とするだけでなく、世の中で実現するべきものとして扱っています。こうして実社会において実現したい価値観がはじめから内包されている点において、開発学、平和学、サステイナビリティ学は共通しています。具体的に実現したい価値観がはじめからある、価値規範的な分野というのは、「そこで生じる議論についても恣意的になってしまうのではないか』「そもそもそのような営みは科学とは呼べないのではないか」というような批判を受けることがあります。

*生態系のように、ある対象を構成する個々の要素の関係性を読み解きながら、全体を全体のまま理解するための方法がシステム思考です。

*ゴミ収集を効率的に行なうと、ゴミ収集を稼ぐすべとしている人々を貧困に追いやるという状況を生み出すことを確認しました。こうして派生する諸課題については、従来は「研究対象の外側」や「将来の研究で取り組むべき課題」というように扱われてきました。しかし、サステイナビリティ学ではシステム思考を軸にしますからこのような対処をせず、同じ研究の中で考慮する必要性を強調します。

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