1492 縄文人も恋をする? 山田康弘
図書館より。ビジネス社。副題、54のQ&Aで読み解く縄文時代。
これまでの読者から送られた質問をもとに、通勤通学の間に簡単に読める本を、ということで書かれた一冊。「どんな服を着ていたの?」「どうやって塩を作ったの?」「階級社会だったの?」と良問ぞろいである。
「縄文式土器が出るのが縄文時代ではない。縄文時代に使われたときだから縄文土器という」「縄文人はホモ・サピエンスだから我々と同じ生きものである」というぶれない見識に憧れる。
#人口が最も多かったと思われる縄文時代中期の場合、全国で26万人程度であったと推定されました。
*貝塚の貝層中から、しばしば埋葬された人の骨や、まだ使える土器や石器などが見つかります。また、貝塚の中にイノシシやニホンジカの頭を並べて祭祀を行ったと思われる痕跡が見つかったりもします。そのような点から見て、貝塚が単なるゴミ捨て場ではなく、アイヌの人々の「送り場」のような精神文化的な意味合いを併せ持った場所と考える研究者は多く、私もその考えに賛成です。
*世界各地の狩猟民の人々に「弓矢や槍の名人とは、どういう人ですか」と質問してみると、「獲物に気づかれないように、できるだけ近くまで近づいて射る(投げる)ことができる人」という答えが返ってくるそうです。
#竪穴住居の企画が、ちょうど縄文人の肘から指先までの長さの倍数になっているという研究もあります。
#これを「縄文尺」と呼ぶ人もいます。
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