1512 「空の科学」が一冊でまるごとわかる 白鳥敬
図書館より。ベレ出版。
著者はセスナ172に乗るサイエンスライター。航空力学と気象学を交ぜた新しい見方を示してくれる。
*翼端渦; 飛行中は翼上面のほうが下面よりも圧力が小さくなっているので、翼端で下面の空気が上面に回り込んできます。
渡り鳥の群れはこの渦が上昇するところを使って楽に飛ぶ。
*ベナール型対流; 味噌汁を注いだお椀をしばらく放っておくと、いくつかのリング状の模様が表面に見えることがある。これは、お椀の中で対流が起こったために現れる模様です。この滞留は、お椀の中全体でひとつの対流として起こるのではなく、いくつかのセル(細胞)となって起こります。
*冬季の雷は長くは続かず、一発だけ大きな放電が発生することも多く一発雷と呼ばれます。放電するためのエネルギーをため込んで一気に放出するため、冬の雷は夏の雷の100倍以上のエネルギーを持つといわれ落雷の被害が大きいです。
*線状降水帯; 地形による気流の収束などによって湿潤な空気が上昇すると積乱雲を形成し、これが上空の風に押されて風下側に移動。すると、その積乱雲から吹き出す冷たい下降気流とともに新たに収束して上昇する空気が上空の風とぶつかって、再び積乱雲を発生させるという具合に、同じ場所で数時間、積乱雲の列ができて激しい降水が続く現象です。
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