1510 先生、脳の中で自然が叫んでいます! 小林朋道
図書館より。築地書館。副題、鳥取環境大学の森の人間動物行動学・番外編。
いつもの動物とのふれあいをユーモラスに描くスタイルではなく、「ヒトの精神と自然とのつながり」というひとつのテーマについて、様々なエピソードを重ねて答えにたどり着く、という真面目な本である。
動物の生活を擬人化するとどうなるか。なぜポケモンGOは人気があるのか。古民家のカエル博物館は地域を活性化するか。どうして子供はワラジムシをもてあそぶか。
ワラジムシの話で目を疑った。著者の子供はワラジムシを煮て遊んだ。私も小さいころワラジムシを小瓶に入れ、液体を入れて遊んだ記憶がある。
日本の動物行動学の父、日高敏隆は「DNAがわかれば生物はわかる」と驕り高ぶる学者を制するような主張をした。
#生物は、それぞれの種によって生き方が違う。だからそれぞれの生物の行き方を見つめ、それらの違いをもたらしている理由も含めて行き方を理解することが大切だ。
#研究の価値は何が明らかになったか、ということだ。そしてその研究から得られた知見の価値を見極める重要な基準は、その知見が「おもしろい!」と感じられるかどうかだ。
どうして緑色を見るとリラックスするのか。
#「緑(色)」は植物の色であり、植物の存在は「水」や「食べ物」、「隠れ家」といった、ホモ・サピエンスの生存・繁殖に有利に働く状況の信号である。
結論。
#動物の習性を知ることが、自然の中で生きる糧を得、危険から身を守り、周辺の環境の特性を知ることにつながる
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