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1569 目玉焼きの丸かじり 東海林さだお

 文春文庫90番。表紙は目玉焼きに腕を組んだおじさん。おじさんは『目玉焼き、匂う』に登場するが、目玉焼きは描き下ろしと思われる。

 そんなことも話題に書けるのか。そんな驚きが詰まっている。
『弁当の“跡地”』では弁当のご飯に染み付いた食べ物の味や香りで一本。
『ホカホカ大好き』では肉マンや弁当の温かさと湯気で一本。
『シーハの悲劇』では爪楊枝を使うかどうかの葛藤で一本。
 解説の姜尚美さんもアンコについて熱く語っていていい。「アン(コ)ソロジー」という言葉がいい。

#皿に出て
#パセリの帰るところなし
(パセリ、その境遇)

*「秋田比内地鶏こだわり鶏めし」は比内地鶏をミンチにした団子が二つ串に刺してある。
(駅弁総選挙)

#店の人が、
#「焼き加減いかがいたしましょう」
#と三人の客に訊き、三人が、
#「ミディアム」「レア」「ウェルダン」と答え、訊いたほうは厨房の人に、「ステーキ」とだけ告げるという外国漫画があった。
#(どう焼いたって、客はわかりゃしないんだよ)
#というオチである。
(ステーキはミディアム・レアで)

#それと、四角い方は、最初半分に食いちぎるわけだが、このときの、板状のものをクキッと噛み切る食感がいい。
(いまどき昆布の佃煮?)
 オノマトペ「クキッと」。

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