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2052 「サザエさん」の昭和図鑑 AERA編集部

 図書館より。朝日新聞出版、アエラムック。

 表紙に〝漫画「サザエさん」と当時の写真で解説する昭和のモノとコトとヒト〟とある。ページの上側三分の二にはサザエさんの漫画を二本載せ、下側三分の一には当時の写真と解説を載せている。ここは新聞社の強みである。巻末グラビア長谷川町子記念館の写真も、行ってみたくなる魅力がある(「見学のルール」に漫画が使われているのがよい)。

日本珠算連盟が実施している「珠算検定」の受検者数は1980(昭和55)年度には約204万人もいましたが、2005(平成17)年度には約18万人にまで激減しました。近年「理系脳を伸ばす」と再評価の兆しもあります。

#「打ち水」をした場所は水蒸気の発生によって一時的に気圧が上がり、打ち水をしていない場所との気圧差によって風が吹くので、環境省によると、打ち水効果で1.5度気温が下がると言います。

 「社員旅行」の忘年会で波平が足を縛られ、おそらく手も後ろ側で縛られ(見えない)、口に土瓶をくわえて競走している。別の男はお椀をくわえている。そんな「ゲーム」が海山商事では実施されていたのか。

#日本で最初に福引が始まったのは、なんと奈良時代。聖武天皇が座興として短冊を引かせたことが最初とされています。
 検索すると、あみだくじの元祖(丸型)という情報はあるが、「短冊を引かせた」は出てこない。今後の調査を待つ。

 「アドバルーン」。デパートのアドバルーンを見た洋服店の社長らしき男が「デパート攻勢に負けるな。うちもアドバルーンをあげろ!」。屋根の上の物干し場が竿竹や洗濯物を付けたまま気球に引かれて空を飛んでいるのがおかしい。サザエさんは口を開けただけでなにも言わない演出がいい。

#表面に小豆の皮が浮かぶ様子が萩の花に似ていることから「御萩」と呼ぶようになったとも言われています。

 「フラフープ」ではクロスを掛けた丸テーブルと見せかけて、フラフープにクロスを掛けただけで、サザエさんが焼き芋を置こうとすると落とし穴になっている、といういたずらが巧妙である。「いじわるばあさん」なんて作品もあるわけで、長谷川町子はいたずらを考えるのが大好きだったのであろう。いたずらが成功したあと、カツオやワカメが走り去っていく、というオチも散見される。

 本誌の最高傑作。
 「駅での見送り」では見送りに来たサザエ、マスオ、タラに、列車で去っていくおじさんおばさんが必死で手を振っている。
#あんなにいつまでもてをふってる
#ふってたはずだ タラちゃんがキップを……
 のんきな台詞の直後に仰天する二人の表情がいい。わかってからおじさんおばさんの顔を見ると大慌てなのもいい。


桐谷さん17巻

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