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2105 看護助手のナナちゃん 2 野村知紗

 図書館より。小学館。

 元気な人が歩けなくなる。うつになる。尿の量が減る。片目を失う。ベッドがからになる。
 そんな医療の最前線で、医療行為のできない看護助手のナナちゃんが奮闘する。

#カニューレからあふれ出る血をティッシュで取ることはできるけど、助手は吸引できない。
#看護師さんが忙しくてすぐに来られないとき 待つことしかできない。
#家族はやり方を習って吸引できる。
#吸引は医療行為なので助手にはできない。
#痰をとってあげたいと思うとき、いつも切なくなる。

#遠回りも面白いで。それがほんまは近道じゃったりしての。人生は面白いで。
#わしゃあのう。今は死んだあとが楽しみなんよ。どんなもんが見えるんかのう。
#私もね、何でも面白がれる人になりたい。
#ほうか!! 楽しみじゃのう。

 新人河野くんが入った。有能で可愛がられたが、裏表があった。
#ナナちゃん、あの男の子、もう来んでほしいんじゃが。あの新しいの。あいつはどんどん口に入れて、全部食べた気にならん。
#わしも食べたい順番やものがあるんじゃ。

 子供を捨てた母親。人生をやり直して子供に再会することを励みに頑張っていた。しかし体が拘縮したまま、言葉も出なくなった。
#目を見開いて毎日を過ごすサナエさんの目や心に、何が写ってるんだろう。
#夜 このままずっと動けない… ※
#心が少しでも近づきますように。
 ※のシーン、ナナちゃんは自室の布団の上で、サナエさんと同じ拘縮した格好をして感じている。

 別の病院で看護師長をしていた沢村さんが乳がんで運ばれてきた。ベテランなので看護師に清拭や注射のやり方を注意し、敬遠される。

#うち、看護師に嫌われとるじゃろ? ふふ。あんた、嘘つくの下手くそじゃね。いいんよ。わかっとるけぇ。
#看護師の患者は嫌われるんよ。特にうちはうるさいけぇ、文句言いよるじゃろ。現場でも嫌われ者じゃったし。一生懸命やればやるほど嫌わるんよ。

 ナナちゃんの次の台詞。

#あの… 今度、私に清拭させてもらえませんか?
#えっ?
#やり方違ったら教えてほしいんです。
#「いいけど、うちは厳しいよ」 そう言って、沢村さんは小さく笑った。


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