« 2116 学校と日本社会と「休むこと」 保坂亨 | トップページ | 恐山(4) »

24 地球の歴史 井尻正二・湊正雄

 第二版。岩波新書。(最近「岩波」を読んでいないなあ)

 大学時代、友達に「教官が名著だと言っていた」ということで譲り受ける。そのまま十年以上も積まれたまま。引っ越しを機に、読んでみた。
(後日付記: 誰だろう? イニシャルでも書いておけよ、自分!)

 確かに名著だ。格調高い文体のところどころに顔を出すロマンチシズム。特に高校で地学をとった人にはおもしろく読めるだろう。第一刷が1974年なので、内容の古さは否めないとしても。

 ドッグイアー。

#蘆木(トクサ類)・燐木・封印木(ともにヒカゲノカズラ類)
(注・「ロボク・リンボク・フウインボク」を漢字で書くのが新鮮だ)

#人類の歴史で原始共同社会が崩壊してから、社会体制がかわるたびに人類は革命を経験してきた。そして、革命にともなって権力の移動がおきて、あるいは皇帝の首がとび、あるいは、ショパンが革命のエチュードを作曲する、といった、多くの挿話がうまれてきた。

#(哺乳動物と被子植物について)これらの新人については、他日、紹介の労をとることにして(略)
(注・この言い回しがいい)

#哺乳動物が母親の子宮のなかで育つ環境は、海水と同じ成分の「羊水」であって、哺乳動物の胎児は、胎内でとおい故郷の礒の香につつまれながらやすらかに育つわけである。つまり、哺乳動物は、完全に故郷の土地をはなれ、逆に、故郷の地・海をはらむ族として地球のうえにあらわれてきたのである。


|

« 2116 学校と日本社会と「休むこと」 保坂亨 | トップページ | 恐山(4) »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 2116 学校と日本社会と「休むこと」 保坂亨 | トップページ | 恐山(4) »