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67 ホットドッグの丸かじり 東海林さだお

 文春文庫。68番。

 解説の角田光代(作家)が鋭い。
*連載は二十年も続いている。この二十年、日本の食は変化し続けていた。バブル、B級グルメ、スローフード、オーガニック。(*=要約)
#その食激動の二十年、この作者の姿勢は一貫して揺るがない。はやりに乗って美食家ぶることもない。健康志向になることもない。しかも、その時々の流行を揶揄してくれる。

 東海林さんに「畏怖すら覚える」と言う。確かにそうだ。

 ドッグイアー。

#冷めた肉マンは冷めた天丼よりまずい。冷めた肉マンは食べ物ではない。

#ロールケーキはフォークを使ってはいけません。必ず手に持って食べましょう。

#降りかけ魔というのがいたとしよう。もちろん愉快犯で、この人は他人の家の食事のゴハンに、ふりかけをふりかけて回るのを無上の喜びとしている。
(ふりかけをかけて、ではなく、ふりかけをふりかけて、と繰り返しているところが只者ではない)

#(機内食ランチに)飛行機嫌いで有名な金正日さんがこれを知ったら、きっとお忍びで駆けつけてきたに違いない(今はそれどこじゃないか)。

#(タンは)舌で舌を味わう。

#バターめしとバター醤油かけごはんはどう違うのか。(以下うまそうな説明)

#(ナポリタンは)ケチャップで味付けされていて、具はウインナーソーセージを薄く輪切りにしたものとか、ハムとか缶詰めのマッシュルーム、玉ねぎといったところ。


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