82 南極に暮らす 坂野井和代・東野陽子
図書館より。岩波書店。
日本初の女性南極越冬隊員となった二人の共著。
坂野井さんはオーロラ観測。子供のころから南極が夢であった。同じ研究者の夫がすでに越冬している。基本、一人で室内の観測が多い。
東野さんは地震学。南極の興味はゼロ。世界中の地震波を調べているうちに、貯金ができれば南米に行けるからという理由で応募。屋外に地震計を設置しなければならない。重たいバッテリーを持てず、男性隊員に持ってもらう。
かくも対照的な二人が、交互に一章ずつ書いているのがおもしろい。坂野井さんは余裕がある。東野さんは大変。荷物を点検しろと怒鳴られる。雪上車の道中、お腹を壊して苦しむ。コンベックス(メジャー)を知らない。荷物を持てなくて嘆く。コンロを忘れてヘリに持って来てもらう。よくぞここまで赤裸々に書いてくださった。比較されて大変だったろう。東野さんを応援してしまう。
【後日付記】これが渡貫淳子さんの『南極ではたらく』につながるので、感慨深い。
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