112 新落語的学問のすすめ 桂文珍
図書館より。潮出版社。
文珍師匠が慶應大学で笑いについて語った講義録。
その幅広い知識に驚く。まるで大学の先生だ。西洋の笑い『ほら吹き男爵』の話あり、英語の笑う動詞の多様性(laugh, smile, giggle, grin, sneer, ridicule)、狂言、浄瑠璃、何でもござれ。
創作『心中恋電脳』もオチ以外読める。
#(落語は)右向いて話しているときには、話し相手が右にいることを想定しているし、またその後ろには別の人物がいたりする。そういう架空の場所に人物がいるのを演じているのに、それをTVカメラがスイッチングで変えてしまうと、空間が全部つぶれてしまいまして、何のためにやったかわからないということになるわけです。(略)落語はテレビ向きではないんだなあという感じがしてまいります。
ただ、あくまでも口述したその通りなので、冗長である。例えば上に引用した文章も、最初から本として執筆しておれば、「ということになるわけです」「んだなあという感じがしてまいります」の部分はないであろう。学生と問答している部分なんて冗長そのものである。
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