116 任天堂 井上理
図書館より。日本経済新聞出版社。副題、”驚き”を生む方程式。
お世辞抜きで、すばらしい本。ゲーム好きでなくても、一度読むべきだ。
「水平思考」「枯れた技術」「任天堂らしさ」……。こんなキーワードが何度も出てくる。繰り返されるということは、任天堂の方針がぶれていないことを意味する。
ゲームウォッチの誕生、ハル研究所と任天堂との関係、64やゲームキューブの失敗。セガとの対比(私はセガが好きなのだが)。
カルタ伝来以来の(戦国時代だ!)歴史が厚みを増す。繰り返すが、名著だ。
#「我々は声が大きくてゲームをいっぱい買ってくれる人の姿をつい見てしまう。そこに合わせたモノづくりをどんどんした結果、ゲームをやる人が減っているのではないか」
#「寝ている間は、絶対にファンを止めなきゃダメですよ。ファンの音がしたらお母さんが電源を抜いちゃうから」
#《ゴルフ》《ピンボール》《F1レース》
ハル研の開発ソフト。そうだったのか! HAL研究所のMSXソフト、『ホールインワン』はお洒落で楽しいゲームだった。横8ビットのブロックで二色使えるMSXの特性を生かしたグラフィックだった。
#宮本は、ポパイの代わりに「マリオ」を、オリーブの代わりに「ピーチ姫」を、ブルートの代わりに「ドンキーコング」の絵を描き、(略)
#これからゲームに引き込もう、という人を相手に作っているので、今、ゲームに夢中になっている人の意見は当てにならないところがある
*修理を頼んだら新品に交換され、子供が貼ったシールが丁寧に新品に貼り直しされていた
*女の子の手を握りたいからラブテスターを作った
名言ばかりできりがない。レトロゲーマーには必読の名著です!
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