カテゴリー「書籍・雑誌」の1245件の記事

1248 頭の悪い日本語 小谷野敦

 図書館より。新潮新書。

 誤用だったり勘違いだったり、よく考えると変な表現を集めた本。正しい表現を知っているがそうルビをふると知識不足の校正や読者から指摘されるのが予想されて葛藤する、という心理が面白い。

*ダメ出し; なくてもいいのだが念の為に言うこと。あるいは最後の最後に注意しておくこと。
 単に「ダメだと言う」の意味に誤用されている。

*時間; 「ちょうどその時間に」というのは「時刻」が正しい。

*男女共同参画支援施設; 東大教養部(駒場)内に設置されている、教員や職員の託児所をこう言う。アホらしいことである。

*トンボ鉛筆はTombowと書いているが、これは海外へ輸出する際、Tomboだと英語で「墓」を連想させるからだという。

*松竹は白井松次郎と大谷竹次郎の名を合わせたもの

*やおら; ゆっくりと、という意味なのだが、突然、という意味だと思っている人が多い。

*捏造; 正しくは「でつぞう」である。
 パソコンで変換したらできた! びっくり。

 ちょっと調査不足あるいは思い込みなのもある。

*DQN; インターネット時代になって広まった隠語で、「ドキュン」と読み、低学歴のバカ、をさす。
 元になったテレビ番組について言及がない。

*スイートルーム; 「suite room」と書き、二つ以上の部屋をつないだ大きな部屋のことである。
 ダウト。suiteはそれだけで部屋の種類であり、roomを後に付けることはない。

 帝王切開がシーザーから来ているというのも、諸説ありというか異説(ラテン語の「切開」がカエサルに誤解された)の方が有力ではないか。

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1247 やなせたかし 筑摩書房編集部

 図書館より。ちくま評伝シリーズポルトレ。副題、「アンパンマン」誕生までの物語。

 ちくまらしい丁寧な本作り。その場にいるかのような取材。表紙の似顔絵は寺田克也。小学校高学年にも読める文章。

 まずやなせさんの人生がドラマティック。日中親善に奔走する若い父は中国で没した。弟は医者の叔父の養子になった。美人の母は新しい男を作って去った。おじに預けられ、弟と再会するが、養子と居候では待遇が違う。修学旅行も行きたいのに「行きたくない」と遠慮した。
 一浪ののち東京高等工芸学校に合格。「机にかじりつくな、一日一度は銀座へ行け」という豪快な先生に出会う。学校新聞で編集の力を発揮する。お父さんは編集者だった。
 田辺製薬入社。宣伝部。赤紙が来て中国へ。父の足跡をなぞる。弟は海軍で戦死。中国で紙芝居が人気になる。敗戦後時間ができたので兵舎でお芝居をする。脚本を書き、歌を作る。
 高知新聞の記者になる。気に入らないと相手にハンドバックをぶつけ啖呵を切る、先輩の小松暢(のぶ)に恋心を抱く。

#「やなせさんの赤ちゃんが産みたい」
 そう言わせる魅力。

 あとはよく知られるとおり、三越の包装紙にロゴを入れたり、一度インタビューをしただけの宮城まり子に気に入られてリサイタルの構成を頼まれたり、永六輔の舞台美術を担当したり(ポスターも)、『手のひらを太陽に』を作詞したり、手塚治虫に呼ばれてキャラクターデザインをしたり、詩の雑誌を作ったり、マルチタレントの魁である。

*困ったときのやなせさん
 依頼を断らない、という人柄だったのであろう。

*(「まんが学校の先生だ」と子どもにサインを求められて)自分に代表的なキャラクターがあったならば……

#初代「あんぱんまん」はマントをつけた小太りのおじさんで、お腹の空いた子どもたちにアンパンを配っているという物語でした。自分でパンを焼いているのでマントには焼けこげがあるし、顔も団子っ鼻でいわゆる世の中にあふれる「正義のヒーロー」のイメージとは真逆のキャラクターでした。

#「正義とはなにか。傷つくことなしに正義なんてあり得ない」

#美味しいアンパンの敵といえば、ばい菌的な存在だろうと考えます。東京田辺製薬で図案の仕事をしていた頃に、ばい菌を漫画的に表現したことがありました。槍を持った黒い小さな悪魔のような生き物です。
*ミュージカルのステージは、この存在感たっぷりの敵役の存在のおかげで、ぐっと引き締まりました。
 タナベ製薬の伏線回収! ほぼ四十年というスケール!

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1246 グルメサイトでホシ3つの店は、本当に美味しいのか? 嶋浩一郎・森永真弓

 図書館より。マガジンハウス。

 ネット関連でなんとなくわかった気になっているおぼろげな知識をネタに漫才をする本。「グルメサイト」を含め16の質問に軽妙に答える。内容も面白いがときおり挟み込まれる「JK」「gkbr」なんてネットスラングにまともに突っ込むくすぐりがおかしい。

*(グーグルは)設定や履歴などの画面も、検索で一発で出るように作ってあるので。検索の会社だから、そういうふうに意識して作ってあるんですよ。

*「携帯電話の番号を入れて」 迷わず、入れましょう。

*初期のプリペイドカードは金券だったので万引きの危険性があった。だからダミーをぶら下げておいてレジにもってきたら金庫から本物を出した。今ではPOSシステムを改造し、レジへもっていってピッと読み込ませないとプリペイドカードが有効にならない。盗難リスクもないし、店の前に飾っておけるので宣伝になる。

*A/Bテスト; 二つの選択肢のどちらがよい結果をもたらすかを見極める手法。

*地下鉄は漏洩同軸ケーブル(LCX)をトンネルの中に這わせている

*ドコモの言うMOVAはTDMA(time division multiple access)技術で2G世代。ドコモの言うFOMAはCDMA(code division multiple access)技術で3G世代。LTEはlong term evolutionで「3Gなんだけれど進化して4Gに限りなく近い」の意味。

*今まで見たサイトから好みを推測して広告を表示するのは「行動ターゲティング」と言われる手法

*「住所を教えて」と面と向かって言うと断られるが、「お住いの地域を登録すると天気予報が便利ですよ」と言うとつい入れてしまう。

#大きなお友達って秀逸な表現だよなあ。
#主に子供を対象とした作品をこよなく愛する大人のことを表す、ネット特有の言葉ですよね。

*LINEはリアル友達、ツイッターは趣味友達

*グーグル画像検索 ヤフーリアルタイム検索 「が問題になっている」検索 楽曲検索アプリ「シャザム」

*セキュリティをなしにして「使ったらどう?」という顔をしておいて通信内容を盗んでいる電波

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1245 一億人のデジカメ写真添削講座 河野鉄平

 図書館より。翔泳社。

 まず「惜しい」「ちょっと失敗」の写真を見せておいて、「お手本」を出す。同じものを撮ってもまるで違う写真に仕上がる。愕然とするほどだ。そのギャップだけでも楽しい。


*動物園の檻(おり)が邪魔なとき 望遠レンズを使い檻に近づく (動物に注意しながら)

*花火撮影の基本技法; 撮影モードをバルブに設定し、絞りをF11~16前後、ISO感度はISO100~200に設定

*夜景はマジックアワーに撮る 日没後30分ほど 太陽の沈む方向の空で最も美しいグラデーションが利用できる

♯記録写真の範疇を出ていません

*順光だと人物がまぶしい顔をしがち

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1244 ヨハン・クライフサッカー論 ヨハン・クライフ

 図書館より。二見書房。

 オランダの伝説的プレーヤーであり名監督であるクライフ。その文章を読んでみると、なかなかつきあいづらい人柄であることがわかる。ウィングにロマンを求め、パワープレーを嫌う。

#「ポゼッションプレー」とは、ボールを持ったプレーヤーに二つもしくは三つのパスの選択肢を作り出すプレーのことだ。

*(フリーキックに対して)基本的にはニアサイドは壁で守っているため、この方向(編注ファー)に蹴られたとしても反応するための時間は十分あるはずだ。

#私は野球に熱中した時期があり、そのときに何度もスライディングの練習をしていたので得意だった。

*オランダの多くのクラブがターゲットマンとそのまわりを動くフォワードの2トップシステムを採用するようになってしまった。そのためウィンガーに求める役割も変わった。これは私たちが常に戦術的に最低だとののしってきたイングランドサッカーのコピーだ。

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1243 名詞表現の底力 勝見務

 図書館より。プレイス。

*英語ではコンテクストが与えられていない場合には新しい情報、あるいは重要な情報を文末に置くことが原則なのです。

*英語はある行為者が出来事を引き起こすというとらえ方を好む言語であるのに対して、日本語は出来事そのものに注意を払う言語であると、従来から言われています。前者のような言語を「する」的な言語、後者のような言語を「なる」的な言語と呼んでいる言語学者もいます。

*軽動詞の例からもわかるように、英語は名詞に、日本語は動詞にかかる比重が大きい言語です。
*I am a poor swimmer.

*近似した概念に基づいて意味を拡張し、上位概念を下位概念で、あるいは下位概念を上位概念で表す用法を「換喩」(metonymy)と呼んでいます。
 「ペンは剣よりも強し」で、ペンは言論を、剣は暴力を表している。

 どうして関係代名詞の先行詞に固有名詞を使うと駄目か。
*? Elvis Presley who died in 1977 is often referred to as "the King of Rock and roll."
*1977年に亡くなったほうのエルヴィス・プレスリーは…
 だからカンマを打って非制限用法にしないといけない。

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買った漫画96

94) アルスラーン戦記9 荒川弘・田中芳樹
95) キン肉マン63 ゆでたまご
96) フットボールネーション12 大武ユキ

 アルスラーン、インド編の後片付け。後味がわるいガーデーヴィー。思ったより人がわるいホラ吹きクバード。がんばるザンデ。表紙は紫のターバンをしたジャスワント。ひげはないのか。

 キン肉マン、前半はカレクック対マリキータマン。残虐超人として一味違う正義超人へのアシストをする。後半はウルフマン対ルナイト。マリキータはスペイン語でてんとう虫だそうだが、ルナイトの意味がわからない。

 フット、国立で決勝戦。もうない国立の見開きの絵を、アシスタントさんたちに描いてもらって涙を流す作者がかわいい。あとは靴のうんちく、玉城(たまき)くんの足のおろし方。緊張しまくる猫毛の遠山くんがアクセント。

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1242 栗山魂 栗山英樹

 河出書房新社、14歳の世渡り術シリーズ。
 東京学芸大学を出て、教員免許もある異色のプロ野球選手・監督の著者の、スケールの大きさを味わうことができる。

#僕は思います。暑苦しいぐらいに真っすぐな気持ちは、必ずまわりの人を動かすことができる、と。

#「なあクリ、プロ野球って言うのは競争社会だよな。1軍に上がらないと認められないよな。でも、オレはそんなことはどうでもいいんだよ。お前が人間としてどれだけ大きくなれるかどうかの方が、オレにはよっぽど大事なんだ。だから、周りがどう思おうと関係ない。明日の練習で今日よりほんのちょっとでもうまくなっていてくれたら、オレはそれで満足なんだよ。他の選手と自分を比べるな」(内藤博文二軍監督)

*彼(大谷翔平)は本当に野球を楽しんでいます。だから、ブルペンでピッチング練習をしていても「バッターがいないので楽しくない」そうです。

#「人間という生き物は、この世にちょっとだけ遊びに来ているだけなんだよ。それで、命という炎を燃やしていくんだ」(知人)

 この本で一番ぐっと来る場面はこれ。引退をギャオスに打ち明けた。
#「やめちゃうの? なんで? ホントにやめるなら、オレはクリさんをこの部屋から出さないよ」(内藤尚行)

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1241 しゃべくり漫才入門 元祖爆笑王

 図書館より。立東舎。副題、ボケとツッコミの基本ぜんぶ教えます。

 お笑いの専門学校での講義を書籍化。作り込まれたコントではない方の”しゃべくり漫才”に特化して、お笑いのパターンを分析する。

*ボケの種類; 言葉遊び リアルボケ(ふつう言わないことを言ってしまう) キレボケ 動きボケ(コミカルな動き) 顔ボケ ながらボケ スカシボケ(やりそうでやらない) 下ネタ 過剰ボケ 自虐ボケ 暴走ボケ 裏切りボケ 大げさボケ タイミングボケ 失礼ボケ

*天丼(同じボケを時間差で使うこと); 海老が複数乗っているから?

*ボケを並べるにあたっては、起承転結それぞれに、「あるある」→「ありそうありそう」→「なしなし」の山ができるのが理想です。

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1240 ボランチ専門講座《新装版》 福西崇史

 図書館より。東邦出版。構成・北健一郎。

 アクロバティックなプレーと鋭い読み、気持ちを全面に出すプレーで日本代表のボランチを務めた著者。1対1の技術からグループの動きまで、丁寧に解説した一冊。

#ピッチの「重心」を見つける

*オフト監督に言われたことは、「ペナルティエリアの幅から出るな」ということだった。

*寄せる; 全力で寄せて止まる

*1対1の基本姿勢は、斜めに立つことだ。

*逆足のトラップ; ボールが来た方と反対側の足でトラップすること。視野が広がる。
 カンテラ(スペインの下部組織)では基本だそうだ。

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